感謝祭
感謝祭を前に、1年生の生徒さんがアップルパイをみんなに振舞ってくれました。
「感謝祭」は毎年11月の第4木曜日に制定されたアメリカの祝日で、家族でごちそうをいただく日なのだそうです。
お手製のパイ生地に挟まれた煮リンゴは、なんと6個分。
みんなでぺろりといただきました。
優しい味がして、卒業制作の織りに根を詰めるこの時期に、身も心もほっこり温まりました。
庭のくちなしの実はさらに色づき、お天気も良いので今年初の収穫です。
実の根本からポロっととれるのが楽しく、採り始めたら夢中になりますが、赤みを帯びてきた実から少しずつ採っていきます。
感謝祭には収穫を祝う意味もあるそうです。
染め場では、卒業制作が終盤に差し掛かった2年生の生徒さんが、次作の染めに取り掛かっていました。
卒業制作が早く完成した生徒は、自由制作を行います。
卒業後1人になっても作業ができるよう、残りの時間を考慮しながら計画を立てて経験を重ねていきます。
その生徒さんは屋久島に憧れていて、アルスシムラに入学してから一貫して屋久島をテーマに制作を続けています(屋久島シリーズと呼んでいます)。
次作の題材は「トビウオ」。
屋久島の海では、トビウオの飛翔が見られるそうです。
染料は、先日屋久島で収穫してこられたクサギの実です。
採りたてのクサギの実を染めるのは、冬を目前にしたこの時期です。
屋久島のクサギの染液は、トビウオが泳ぐ海を思わせる力強い濃い色でした。