2021年度卒業制作展、終了致しました
京都でも桜の開花宣言があり、あちらこちらで可愛らしい薄紅色の花が咲き始めました。
あたたかな春の日差しの中、アルスシムラ卒業制作展が開催されました。
今年度は本科、特別コース、予科の生徒さんの合計39点の作品と、
志村洋子先生の作品が一堂に会する初めての大規模な展示となりました。
会場も昨年度より一部屋増えて広々と、見ごたえのある空間になったのではないでしょうか。
生徒さんが手掛けた春らしいお花の一輪挿しや、糸や杼の展示も会場を彩りを添えてくれました。
機にかかっていた経糸に一本ずつ緯糸を織り込み、着物や帯、裂になってカタチを変えてゆく。
そしてそれが一つの場に集い、人にみてもらう機会を得ることで作り手のもとから一歩離れ、
作品そのものが自立するような感覚を覚えます。
会場で機織りを体験されたお客様からは、「気の遠くなるような作業ですね」と驚きも混じった感想が聞かれました。
半年、一年、二年、三年と、コースによって制作に取り組んだ時間は異なりますが、
お一人お一人が自然と植物、色の世界、そこに内在する哲学と向き合った時間の集大成です。
会場では、お客様から作品の感想を直接伺うことができたり、懐かしい卒業生との再会があったりと、
心温まる瞬間が幾度もありました。
改めて、今年度も無事に卒業制作展が開催できたことに感謝しています。
ご来場下さったみなさま、ご協力いただいたみなさま、
本当にありがとうございました。