春の藍建て
5月15日葵祭の日。
今日はアルスシムラにとっても特別な日です。
アルスシムラ嵯峨校には、藍甕があり、
春と秋に藍建てを行っています。
藍建てとは、藍染を行うための準備のこと。
藍が建つと、藍染ができる状態になります。
アルスシムラの藍染は、都機工房の藍建ての思想に基づき、
新月のころに仕込みをして、
満月のころに染めができるように調子を整えていきます。
今日は、その新月なのです。
藍の葉を発酵させて作る、黒い土のような、すくも。
さらに石灰、灰汁、お酒。
これらをかき混ぜると、藍甕の中にまるで命のようななにかが宿ります。
私たちは藍さんと呼んで、日々その成長を見守ってゆきます。
藍建てを始めたら、その藍さんが寿命を迎えるときまで、
1日も欠かさず生徒さんと講師で見守り続けます。
今回の藍さんはどんな風に育ってゆくのでしょうか。
どんな色を見せてくれるのでしょうか。
楽しみ半分、心配半分、一喜一憂の日々の始まりです。