Ars Shimura アルスシムラ

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講師ブログ 「日日」 にちにち

星に願いを

 

 

 

     七夕の逢はぬ心や雨中天

 

雨の七夕を詠んだ芭蕉の句です。

 

梅雨が明け、まもなく旧暦の七夕です。

七夕は古くから乞巧奠(きこうでん)とよばれ、女性たちは織姫にあやかり、五色の糸を針に通し、裁縫や機織りの上達を願う日でもあります。

染織にたずさわる私たちにとっても、大切な日です。

 

 

 

 

 

 

着物のひながたに切りとった和紙の短冊を、茜、黄蘖(きはだ)、藍、葛の葉で染め、願いをこめます。

ひとりひとりの想いが、天に届きますように。

 

 

 

 

 

 

そして夏休み前、うれしいできごとがありました。

 

アルスシムラには、ご縁あって山口と広島からやってきた二つの藍甕があります。

本科の生徒さんと共に五月の新月に建てた二つの甕の藍のうちの片方は、

梅雨に入るころから日ごとに弱まり、染まる色も淡くなりつつありました(藍建ての様子はこちら)。

ゆっくり休ませながら生徒さんと共に見守っていたところ、徐々に香りや華の色が変わりはじめ、三度目の満月を迎えるころ、再び力を取り戻しました。

 

甕から糸をひきあげ、絞った瞬間にあらわれる美しいみどり色に、まだ蒅(すくも)になる前の若々しい葉をみるような思いがしました。

 

 

 

 

 

アルスシムラでは、8月1日から2020年度の生徒募集を開始しました。

みなさまのご応募をお待ちしております。

詳しくは、こちらをご覧ください。

 

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