Ars Shimura アルスシムラ

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講師ブログ 「日日」 にちにち

みどりご

底冷えの寒さが続いたお正月の嵯峨では、雪景色を何度か見られました。

冷たい空気が肌に刺さる朝、清凉寺の境内には梅の花が咲いていて、紅白の梅は気品を漂わせ、凛とした色と香りを届けてくれます。

 

 

 

アルスシムラでは、授業が始まって半年が過ぎようとしています。

 

 

染織の学びも、新しい生活様式のなかで、日々の変化に対応しながら生徒さんもそれぞれの作業を進めています。

昨年の11月に建てた藍は、ゆっくり発酵しながら、年明と共に染め頃になり、この時期の生徒さんの手や爪はうっすら青く染まっています。

 

 

 

 

 

藍が建っている間は、青だけでなく緑色も染めます。

草木の染液から緑色を染めることはできないので、刈安、くちなしなどで黄色に染めた糸を藍甕につけると、緑色に染まります。

 

 

 

 

 

藍甕から上がった緑色はみずみずしく光り、まるでこの世に誕生した生命の色のようです。
生まれたばかりの子供は、新芽や若葉のように生命力溢れていることから、みどりご(緑児)と喩えられた意味が、緑に染まった糸と重なります。
 
 
嵯峨校の冬の庭に、鮮やかな緑の糸が生命を吹き込んでくれたかのようで、みんなの笑みがこぼれる時間でした。
 
 
 
 
 
 
 
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